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Verfolgen Schmetterlinge

 

誰もいない図書館に、

 

コツン、コツンと靴の音だけが響く。

 

 

 

クエスティ先輩に聞いた通りに、

 

副寮長を追って図書館にやってきたのだが、

 

そこには既に、誰の姿もない。

 

大方、寮長からの任務が終わり、それを届けようと図書館へ。

 

しかし寮長は既に別の場所へ…という所だろう。

 

 

 

誠実な人柄かと思えば、ひらりとかわされてしまう。

 

温厚でありながら、威圧感も感じるような雰囲気。

 

強大な寮長の元で、副官として立ちまわることができるのは

 

ワーデルセラム先輩しかいない。

 

・・・先輩自身も、頂点に立つだけの力を持っているのだが。

 

 

 

ふと一冊の本を手に取る。

 

寮長はよく本を読んでいる。副寮長もまた、そうだ。

 

 

 

 

表紙が擦れる音すら鮮明に聞こえる程、静まり返った空間。

 

オープンキャンパスの喧騒から隔離されたこの場所は、

 

つい思考に耽ってしまう。

 

 

 

・・・さぁ、副寮長を探さなければ。

 

もしかしたらレカルテが合流しているかもしれない。

18:00 (13ago)5年生 ベルンハルト・ヨアヒム・エバール アンディーン寮生 comments(0)
Geeignet

 

今年もオープンキャンパスの季節がやってきた。

 

姉妹校であるウェントワースでは浮足立った雰囲気に包まれるようだが、

 

ここエバーグリーンは、そうではない。

 

 

「誰が副寮長に就任した」とか

 

「派閥に、ある人物が取り込まれた」とか

 

会話の裏側には、常に謀略が潜んでいる。

 

 


微笑みを浮かべながら読書をしている寮長も

 

書類を小脇に抱え奔走する、有能な副寮長も

 


その実力を試されているのだ。

 

 


その力を見抜こうと、あらゆる判断材料を集める。

 

噂から、成績から、素行から。

 

どのような問題を乗り越えたか。

 

過去に事例がなければ、時として―

 

 

 

オープンキャンパスという開かれた舞台で

 

新寮長・副寮長の元、いかに「恙無く」事を運ぶか。

 


それは僕達5年生も例外ではない。

 

誰が将来寮を背負って立つのか―

 

有能な者がいる寮は、必ず一目置かれる。

 

 

 

 

 

『エバール、ちょっといいかい?』

 

 

 

 

 

さぁ、僕も仕事をしなくては。

 

 

 

我がアンディーンの栄光の為に。

15:00 (13ago)5年生 ベルンハルト・ヨアヒム・エバール アンディーン寮生 comments(0)
School for...


―教師は、こう言う。




『学校とは、協力を学ぶ場所である』

だから、こうしてウェントワースで開催される

ティーパーティーの準備をする必要がある、と。




『学校とは、社会性を学ぶ場所である』

ティーパーティーで来校者の接待をすることは、

将来、社交界を渡り歩く上で大いに役立つ、と。





『学校とは、集団生活を学ぶ場所である』

任された仕事は確実に遂行しなければならず、

他者を知り、協力せよ、と。





『学校とは、競争意識を学ぶ場所である』

さまざまな年代と関り、競争意識から

己を磨いてゆけ、と。








だが、それを素直に受け止めている生徒はどれだけいるのだろうか。








学園の為?他寮との協力?姉妹校の義務?

そんな事の為に働いている訳じゃない。

リストの作成、カップの準備、会場設営 ―

5年生に与えられた、雑用じみた仕事を淡々とこなすのは、

我が寮の為に他ならない。




いっそ、アンディーンだけで十分だったものを・・・

他寮の奴らと共に仕事をするなんて・・・

まして同じテーブルに座るなんて、ごめんだ。



向こうから呼び声が聴こえる。

・・・もっとも優先させるべき、声。

こんな雑用、早く終わらせてしまおう。




我が寮の為に、だるい体を持ち上げた。
13:05 (13ago)5年生 ベルンハルト・ヨアヒム・エバール アンディーン寮生 comments(0)
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